2016年05月09日

捨てることで得られるもの


自転車旅人は就職前の青年か定年退職者が多い

旅の途中で出会う自転車の旅人はさまざま、旅の期間も短期から長期、学生からご年配、単独から集団、無職者からそこそこのお金持ち。

お金持ちには大きな会社に務めていた定年退職者というパターンが多い、毎月年金も入ってくるし、だから自転車旅にはご年配の方が意外に多い。

でも一番よく出会うのが20代前半の就職を控えた青年の旅人です、大抵はロードバイクに軽装で長ズボンを履いていたりする。大学生の集団旅もよく見る。

ロードバイクにがっつり荷物を積んで日本一周をしている青年にもたまに出会う。ロードバイクに日本一周の装備を積むというのは相当無茶だと思うのだが、特に問題もなく実際に走って周っているのだからすごい。無茶をしているという自覚がないから逆に良いのかもしれない、心配しないというのは冒険を成功させるためには一番の秘訣かもしれない。

日本一周の目標を掲げて長期に旅している人はほとんど無職です、それもそのはずですが先述したように就職前の若者か定年退職後の年配者が多いです。

中年の自転車旅人には出会ったことがない

しかしこの中間のいわゆる中年の自転車の旅人には一度も会ったことがない、そうまさに40代前半のわたしのようなタイプにです。でも考えてみればわたしのような旅チャリダーが希少なのはあたり前、わたしがなぜ夏場に2か月もかけて旅ができるのかというと、仕事が自営業で且つ夏場に2か月もの長期の休みが取れる特殊な業種だから、そして独身だからです。

中長期の自転車旅をしようと思えば、仕事を続けながらは難しいということでしょうか、日本では。まあ他国でも2か月も休暇を取れる仕事なんてそうはないと思いますが。

長い旅をしようと思えばやはり仕事をやめなければいけない、これはどうやらこの現実社会の真実であるようだ、しかし仕事をやめれば旅ができるのかといえば誰もがそうではない、

奥さん(または旦那)と子供がいたら難しいでしょう、よほど寛容で仕事がやり手の奥さんでない限りは。

貴重な経験をするためには・・・

すると中年で長期の旅をしようと思えばまず仕事をやめて、そして独身にならなければいけない(もともと独身ならそのままで)って、旅のハードルってなかなか高いものですね。

でもこのハードルが高いある種の冒険だからこそやれば貴重な経験となるのではないでしょうか。

今はお金さえだせば誰でも簡単に山や海や湖やら綺麗な景色を生で体感できる時代ですが、お金や地位を捨てることで体感できるものは誰でも簡単には手に入らない、だからこそ貴重な経験といえるのです。

その貴重な経験をするためになにもかも捨てて旅に出る、という生き方があってもいいと思います。



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posted by チャリダー詩人 at 15:41| Comment(0) | チャリエッセー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月26日

なぜ自転車の旅なのか


仕事をやめて放浪しようと決めた時に、最初に浮かんだのは「軽バン」での旅でした。

車ならば宿が取れなくても、適当な軒下がなくてもとりあえず寝ることができる。そして動力が機械なので体力を消耗しない、荷物をたくさん積めるからバーベキューだってできるし、防寒の備えも十分にできる。

でもなにか心に引っ掛かった、その引っ掛かった不満の正体とは・・・そのぼんやりとではあるが間違いなく心に引っ掛かった不満の正体とは恐らく以下であったのだろう。


1.車は急に止まれない

晴れた日の川縁りを走っている最中に、「ああいい景色だなあ」っと心が揺さぶられても、車は急に止まれないのです。急ブレーキはもちろんのこと、路肩もない場所で車を停車させることはできない、それが例え山の小道であったにしても、車を停めるためにはもう一台通れる路肩を確保しないと、後ろからきた車にビーっと鳴らされるはめになる。

自転車なら、よほど車通りの多くて且つ狭い幹線道路かトンネル内以外なら、急停止できない場所などない。どこでも存分に止まってゆったりと写真撮影できます。

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2.いくらでも積める、ルールのないゲーム

人間とは不思議な生き物で、制限を嫌うくせに誰かに制限してもらはないと自分では制限できない、そんな不思議な生き物です。

その「制限の神様」の恩恵を一番受けるのが自転車です。積み過ぎれば走れません、走るためには何かを捨てなければいけない。その取捨選択のなかで迷い決断し、そして妥協する、しかしその妥協にはなにかしら重い荷物を脱ぎ捨てたような解放感がある。その解放感に孤独感がブレンドされれば・・・それがチャリ旅の快楽なのです。

車ではこの快楽は味わえない。いくらでも積めるということは「迷い」がない、迷いがなければ「決断」もない、決断しなければどこまでも中途半端な、捨てられない荷物を引きずったままのような気持ちで走ってゆかなければならない。この中途半端な気持ちは車でキャンプをしたときに存分に感じました。

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3.ガソリン代、駐車場代、フェリー代、とにかくお金が掛かる

ガソリン代は言わずもがな、キャンプ場に泊まるにしても駐車場代が掛かる。自転車なら500円で泊まれるキャンプ場が車持込みなら数千円取られる場合もある。そしてフェリーになると例えば沖縄まで行くとなると自転車なら人も含めて一人2万円程度の運賃が車なら8万円近く掛かったりする。自転車というのは車輪が付いているから車両のようだがフェリーでは「大きな荷物」くらいの扱いである。どこに行くにも泊まるにも掛かるコストは車に比べれば自転車はめちゃくちゃ安い。

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4.風を感じない

チャリ旅の一番の醍醐味は「風を感じる」という爽快感です。特にに晴れの日に田舎道を走る気持ちの良さは言葉には言い表せないほどの快感です、これも風を体中で感じられればこその快感です。バイクだとヘルメットを被っているから頬に当たる風を感じられないし、車だと夏は暑いから「クーラーの風」、冬は寒いから「ヒーターの風」、と爽快感とはほど遠い。これは阿蘇山のパノラマラインを走っているときに強く感じました。

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以上が心に引っ掛かっていた主な点です。もちろん車のメリットは多くあります、しかしそのメリットがわたしのようなチャリダーにとってはデメリットになってしまうのです。

だから自転車で旅をしたいのです、しかも快適に走れる装備で走りたい、どんな坂道でも自転車に乗ってペダルを漕いで越えたい、それでなければ風を感じることができないから。


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posted by チャリダー詩人 at 22:58| Comment(0) | チャリエッセー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする